LIFE LOG(花巻ビュー)

花巻ビュー

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ぎんどろ公園の緑

2023年6月10日、編集いたしました。
花巻が気になる方に、お役に立つかもしれない情報を発信してまいります。

目次

ぎんどろ公園6月

ぎんどろ公園宮沢賢治さんゆかりの公園です。

賢治さんも通った農学校通り

  • 「農学校通り」とは、現在のぎんどろ公園の場所にかつて花巻農学校があった頃、通学に利用された道のりのことです。
  • 1923年(大正12年)に開校された花巻農学校の生徒たちが登下校に利用していました。
  • 宮沢賢治さんは生家(豊沢町)からこの通りを利用、教諭として3年間にわたって熱心に生徒たちを指導、豊沢町から農学校までは徒歩で20分ほど要したと思われます。
  • 花巻農学校の時期に宮沢賢治さんは、心象スケッチ『春と修羅』やイーハトーヴ童話『注文の多い料理店などを刊行しました。農学校は戦後、農業高等学校となりましたが、1969年(昭和44年)に葛地区へ移転するまで、「農学校通り」は地域の人々に親しまれた通りとして存在しました。

ぎんどろ公園は花巻市文化会館に隣接しています。
花巻市文化会館での大きな行事のひとつに「元祖全日本わんこそば大会」があります。

hanamaki.hatenablog.com

ぎんどろ公園案内

ぎんどろ公園とは?  案内板が所々に設置してあるので、賢治さんがいかに「ぎんどろ」を好んでいたかを認識できます。
ちなみに「ぎんどろ」とは、ヤナギ科の植物の一種、ヨーロッパ中南部西アジア原産の落葉高木、花は雌雄異株で花期は4月頃、街路樹、公園樹として利用されることがあります。

 

以下案内板から抜粋です。

この公園は、花巻農学校(現県立花巻農業高等学校)の跡地で、宮沢賢治は教師として3年間ここで教えました。
賢治は、理想郷としての岩手県を 「イーハトーブ」と呼びましたが、公園全体がそんな岩手の大地をイメージしております。
公園内には、賢治が好み公園の名称となったギンドロの木、「早春」の碑や 「風の又三郎」の群像などがあります。
昭和57年6月開設 面積 11,000m²

ぎんどろ公園=イーハトーブと言っても過言ではないということですね。

今回訪れたのは6月、初夏の花の美しさを満喫できます。
ぎんどろ公園は四季折々の景色、自然、空気が味わえる、花巻市民憩いの場所です。

木々に囲まれた自然豊かな公園、夏は木陰で涼しく、賢治さんを偲ぶとともに納涼にもおすすめの場所、冬季の雪景色もなかなか風情があります。

私的には豊沢川や北上川をイメージしているのではないか、賢治さんが幼少期に豊沢川で遊んだ記憶、そして花巻農学校時代、学生たちとイギリス海岸釜淵の滝などを散策したイメージを描いたのではないかと思っています。

風の又三郎群像

宮沢賢治さんの代表的童話風の又三郎にはどつどど どどうどという風の音を表す擬音語が出てきます。
この童話は、烈しく吹いて、くるみやかりんの実を吹き飛ばし、通り過ぎた後に不思議な記憶を残すような風をめぐる物語です。

風の又三郎とは?

風の又三郎は、ある風の強い日、谷川の岸の小さな小学校に不思議な力を持った少年が転校してくる物語です。
又三郎は同級生たちと遊びながら、自然と共に生きることの大切さを教えてくれます。

 

風の又三郎
宮沢賢治
どつどど どどうど
どどうど どどう
青いくるみも 吹きとばせ
すっぱいくわりんも ふきとばせ
どっどど どどうど
どどうど どどう

花巻市内には心象ロードという宮沢賢治さんゆかりの遊歩道が存在します。

賢治さんと歩く心象ロードとは?

賢治さんと歩く心象ロード」は、花巻市の豊沢川に沿って整備された散策路・散歩道で、花巻市民の憩いの場・健康保持の役目も担っています。
このロードは、豊沢橋から朝日大橋、朝日橋を経由してイギリス海岸付近へ延びていて、ロードに沿って以下の宮沢賢治さんゆかりの地が存在します。

  • 宮沢賢治さんの生家(豊沢町)
  • 賢治詩碑(桜町)
  • 賢治自耕の地下ノ畑(桜町)など

心象ロードに関する記事は以下からもどうぞ。

hanamaki.hatenablog.com

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休息する人

イーハトーブ日韓芸術祭彫刻シンポジウム作品
2002年6月.30日にイーハトーブ日韓芸術祭実行委員会が寄贈しました。 

夏でも木陰で比較的涼しいぎんどろ公園です。
涼みながら、会話に花が咲く、そんば場面を見かけます。

ぎんどろ公園には要所要所に石碑があります。

曽って この地に 花卷晨学校 ありき
「曽って」とはかつてという意味です。

宮沢賢治ゆかりの地花巻農学校跡

賢治さんゆかりの案内板の一つがぎんどろ公園敷地内にあります。

案内板の内容を要約すると、宮沢賢治さんは、大正12年(1923) 4月から、花巻農学校で3年間教壇に立ち、土壌、肥料、作物、農産製造、英語、化学、代数、気象の8教科と実習を担当しました。
また、農業科学はもちろん、学校劇なども熱心に指導しました。
賢治さんが勤めた花巻農学校があった場所(現在のぎんどろ公園)の近くに賢治墓所身照寺があります。

賢治さん絶賛桜

 

上記から抜粋しました。

賢治先生も絶賛した桜
岩手県立花巻農業高等学校の前身は明治四十年花城町に稗貫郡蚕業講習所として開校しました。そして、大正十二年この若葉町の地に県立花巻農学校として移転、改称しました。
その当時、宮澤賢治先生が教鞭を執っておられ、生徒とともに移転、整地に伴う環境整備に従事しておられました。 当時、珍しい山桜の一品種※ケワイザクラ(学名 Cerasus jamasakura Sieb.cv. Tokugawana初め白色に咲き、受粉後 に淡い紫紅色に変わる桜)を発見し、校舎正門入口を飾る桜として移植したのではないかと考えられております。その桜も樹齢百年を数えるほどになり、環境の変化に耐えきれず枯死したのです。このことを予想していた同窓生の庭師が、予め接ぎ木をつくり二世を育てていました。この桜は、この桜とともに成長した私たちが、輝かしい花農往事を偲び植えたものです。
平成二十六年五月
岩手県立花巻農業高等学校同窓会 ※「ケワイザクラ」(出典『改訂増補新日本樹木総検索誌』杉本順一著 井上書店 昭53)

以下ぎんどろ公園の桜に関する記事です。

hanamaki.hatenablog.com

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ぎんどろ公園は花巻市立図書館にも隣接しています。
図書館の敷地内一画にある賢治詩碑です。
特に鹿踊り(ししおどり)だじゃい」はほとんどの花巻市民が認識している花巻の伝統芸能であり、毎年花巻まつりで披露されます。

鹿踊とは?

花巻の伝統芸能鹿踊りは、腹に太鼓を下げ、それぞれの踊り手が歌をうたい、太鼓を打ち鳴らしながら踊るのが特徴です。
シカの頭部を模した鹿頭とそれより垂らした布により上半身を隠し、ささらを背負った踊り手が、シカの動きを表現するように上体を大きく前後に揺らし、激しく跳びはねて踊ります。

www.kanko-hanamaki.ne.jp

海だべがど
おもたれば
やっぱり光る海
だたちゃい
ホウ
髪毛風吹けば
鹿踊りだちゃい
賢治詩

ぎんどろ公園を40年以上見てきた私の個人的感想を以下星でまとめました。
観光スポットとともに花巻市民及び一般の方々が日常的に散策、楽しめる場所です。
桜の春、緑の夏、紅葉の秋、雪景色の冬。
近くにたこ焼きとたい焼きの名店「信ちゃん」がありますから、よかったらお寄りください。

hanamaki.hatenablog.com

のどかさ ★★★★★
景観 ★★★★
観光スポット感 ★★★★